毎日ワイン365

Smile with wine 365 days. ~貴方の笑顔が見たい

果汁処理

      2016/11/25

前回はワイン醸造の工程で、除梗と破砕について述べました。今回はその後の果汁処理についてです。

 

酸化防止剤

 

 

まず、破砕後のぶどうは果汁が空気に触れているため、著しく酸化の恐れがあります。大抵の場合、酸化防止剤である亜硫酸塩を添加します。その量は50~100ppm(0.05~0.1g)ですが、微生物汚染が懸念される時には多目に使用します。最近では世界的にこの使用を控える傾向があります。

 

続いて補糖です。通常、発酵には酵母の餌となる20~25%の糖分が必要です。酒税法ではぶどう糖、しょ糖、果糖による補糖が認められているので国産ぶどうでは16~18%の糖度が必要です。(ちなみに冷涼な地域では補糖や除酸が認められていたりします。一方、カルフォルニア、南アフリカ、タスマニアを除くオーストラリアでは補糖は禁止されています。暑い地域ではする必要がないのです。その反面不足する、補酸が許可されていたりします)補糖は発酵がスタートすると分割して(酵母の餌が)添加されます。発酵槽の底に浮遊固形物を沈殿させて遠心分離機により除去し、清澄果汁を発酵に使います。

 

ペクチナーゼと呼ばれる酵素の添加も行われます。ペクチナーゼはぶどうのペクチンに作用して可溶化します。添加の目的はペクチンは濁りの原因物質となるので果汁の清澄化を促進させる為と、搾汁率の改善の為です。次回のトピックは酵母(サッカロミセス)の添加についてです。

 

365wine SHOP

 - ワインの豆知識 , , , ,